あの頃は、私にも思想というものが純粋にあったのだろう
年をかさねるうちに、そんな思想もいつしか消えてしまった
あの頃は若くて
そんな思想の塊のような人に心奪われたのだ
今も変わらず
いや
ますます思想が大きくなっているあの人に
私は遠くから見ているしかできない
何かをしたいとも
分かりたいとも
思えないのだ
所詮
世界が違うのだろう
あの頃 何かから逃げたかったのだ
そして逃げて 初めて気づいたのだ
それが どれほど 大切な物だったのかを
あとの祭りだ
失ったものは帰っては来ない
一生悔やむがいい
しかし
気づいたことが何よりだった
そのまま気づかなければ
これほどまでに 人を愛する事が出来なかっただろう
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